お店でピザを提供したいと考えているなら、どのようなピザを焼くか決めることから始めます。ピザは種類により焼成温度が異なるため、専用のピザオーブンが必要になるケースがあるためです。
本記事では、ピザの種類とピザを焼くオーブンの種類を解説します。
どの種類のピザを焼く?
ピザは種類によって焼き上げに適した温度が異なります。お店でピザを提供しようと考えているなら、まずはピザのタイプを選びましょう。代表的なピザの種類と、調理温度や時間について解説します。
ナポリピッツア
ピザ発祥の地、イタリアで生まれたナポリピッツァ。マルゲリータを筆頭に、薄めの生地にトマトソースとバジル・チーズ・オリーブオイルなどのシンプルな具材をトッピングします。
生地表面はサクッと、中はもっちりとした食感と、生地本来の味を楽しむ点が特長です。ナポリピッツァの生地の良さを出すためには、オーブンを高温にして、短時間で焼き上げなければいけません。
オーブン庫内は400〜500度に保ち、60〜90秒の短時間で焼き上げます。通常のオーブンでは出せない火力が必要なため、おいしいナポリピッツァを提供したいならピザ専用のオーブンが必要でしょう。
【ナポリピッツァの代表メニュー】マルゲリータ、マリナーラ
アメリカンピザ
イタリアのピザがアメリカに持ち込まれ、独自の進化を遂げたものがアメリカンピザです。パンのような厚みのある生地に、サラミやシーフード、チーズなどの具材をたっぷりとのせた、食べ応えのある仕上がりが特長です。
生地を味わうよりトッピングを楽しむタイプで、日本のピザトーストにも近い感覚かもしれません。
生地は厚みがあるため、低温でじっくり焼き上げるのかポイントです。なお、アメリカンピザの場合、トッピングや生地の厚みによっても焼く時間が異なるため注意しましょう。
オーブン庫内の温度は200〜250度で十分ですが、15〜20分程度、じっくり焼き上げる必要があります。調理温度は、業務用オーブンでも対応できる範囲です。
【アメリカンピザの代表メニュー】ペパロニピザ、ソーセージピザ
ローマピッツア
イタリアを代表するピザには、ナポリピッツァの他にローマピッツァがあります。地理的にも近い両者の都市ですが、ピザの特長は全く異なります。
ローマピッツァは生地が薄く、サクサクとした食感のクリスピータイプのピザです。また、具材はナポリピッツァと異なり、いろいろとのせる点も特長的。
トマトソースとモッツァレラチーズ、アンチョビにシーフード、ベーコンなど好きな具材をのせられるため、ピザを出すお店によってもガラッとテイストが変わります。
ローマピッツァの特長でもあるサクサクとした生地の食感を出すためには、ナポリピッツァよりも低温で、時間をかけて焼き上げてください。
オーブン庫内の温度は250度程度、焼成時間は2分が目安です。この程度の温度であれば、業務用オーブンでも調理が可能です。
【ローマピッツァの代表メニュー】ロマーナ、カプリチョーザ
オリジナルピザ
イタリアで生まれたピザは世界各地に広まり、日本でも独自のアレンジが進み親しまれています。日本のピザが海外と異なる点は、生地・具材・ソースと、全てがアレンジされている点です。
特に、具材は海産物を活かした明太子やイカスミ、醤油ベースの照り焼きチキンなど、日本らしいものも多く見られます。また、ソースもトマトソースだけでなく、カレーやマヨネーズなど種類が豊富です。お客様の好みに合わせて生地の厚みを選べる点も面白い特長と言えます。
これらの傾向から、日本の飲食店でピザを提供するなら、完全オリジナルのピザを作っても受け入れられるでしょう。見た目のインパクトを狙った話題性重視のものから、厳選素材で勝負する味重視のピザまで、さまざまなオリジナルピザを提供できるのも、飲食店経営の醍醐味です。
【オリジナルピザの代表メニュー】餅明太子ピザ、照り焼きチキンピザ
ピザオーブンの種類
店舗でピザの販売を考えているなら、ピザオーブンの導入がおすすめです。ピザの種類によっては通常のオーブンでも作れるものの、やはりピザ専用のオーブンで焼いたものはクオリティに違いが生まれます。
ここでは、代表的な業務用ピザオーブンの種類を解説します。
薪窯
薪窯とは、石やレンガでできたドーム状の窯で、下の方に炉があるため、そこに薪をくべ調理窯内部を高温に保ち調理します。
調理窯の内部は400〜500度以上の高温で保たれるため、本場のナポリピッツァの味を再現できます。
薪を使うことで、ピザが木の香りをまとうため、本格的な仕上がりになる点が魅力です。
ただし、薪窯は本体が大きく煙突もあるため、広い設置場所が必要です。さらに、本体価格のみで100万円を超えるケースも多く、導入コストと合わせると数百万円にもなります。
また、燃料である薪代は1日5,000円前後かかるので、ナポリピッツァ専門店をオープンするなど、本格的に提供するときに向いています。
ガス窯・ガスオーブン
店舗で手軽にピザの販売を初めたいなら、ガス燃料のガス窯やガスオーブンの導入がおすすめです。業務用ガスオーブンであれば100〜300度の高温が出るため、ローマピッツァやアメリカンピザが作れます。
なお、本格的なナポリピッツァを提供したいのであれば、ガス式のピザ専用オーブンを使うと良いでしょう。溶岩石などを使ったピザオープンであれば、ガス式でも500度近い高温が出せます。
ガス窯やガス式ピザオーブンを導入するなら本体価格は100万〜200万円程度かかります。手軽にピザの提供を始めたいなら、中古オーブンの活用もおすすめです。
電気窯・電気オーブン
業務用電気窯や電気オーブンも、ガスオーブンと同等の性能が期待できます。また、オーブンは電気式の方が主流なため中古市場でも多く流通し、より手軽に導入できる点もメリットです。
なお電気オープンの場合も、本格ピッツァを作りたいならピザ用オーブンの導入がおすすめです。
本体価格は40万〜100万円など、性能やサイズによりバラつきがあります。
ペレット窯・ベイクック
木質ペレットを燃料にして調理できる窯です。木質ペレットとは、間伐材や材木工場から出る木くずから不純物を取り除き、固めて燃料にしたものです。
ペレット窯は小型ながら薪窯に近い焼き上がりになり、最高温度は600度にもなるためピザ作りにも適しています。また、小型で屋外利用もでき、移動販売にも適しています。
価格は65万〜180万円程度と手頃な点もメリットです。ただし、薪窯と同じく、灰が溜まるため定期的な清掃やメンテナンスが必要です。
業務用ピザオーブンを中古で導入するならヤマチュードットコム
ピザは種類によって焼成に適した温度が異なります。特に、日本でも人気の高いナポリピッツァは、400度以上の高温で短時間調理するのがおいしく作るコツでもあります。
しかし、新品のピザオーブンは導入コストもかかるため、安易に購入には踏み切れないかもしれません。そこで、店舗でピザの提供を考えているなら、中古の業務用ピザオーブンの活用がおすすめです。
ヤマチュードットコムでは定価最大90%OFFでピザオーブンを販売しているため、ぜひ一度ご覧ください。なお、中古厨房機器は1点ものが多く数に限りがあります。ご入用の際は早めに検討するようにしましょう。
オーブンはこちら