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消毒殺菌庫・消毒保管庫|コロナ禍で従業員・お客様に安心していただくアイテム
食品を扱う現場にとって、適切な衛生管理は欠かせません。新型コロナウイルスの感染が拡大する前でも、飲食店では食中毒が発生しないように気を配りながら日々営業を続けてきたのではないでしょうか。新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれて、より徹底した衛生管理が求められるようになっています。
お客様に安心して食事を楽しんでもらうためにも、できる対策はしっかり行っておくことが大切です。飲食店では食器や調理器具の保管にも気をつける必要があり、感染対策に役立つアイテムとして消毒殺菌庫や消毒保管庫があります。[注1]
そこで今回は、消毒殺菌庫や消毒保管庫について詳しく紹介するとともに、飲食店で行うべき感染対策についても解説します。
1. 消毒保管庫・消毒殺菌庫とは?
消毒保管庫・消毒殺菌庫とは、食器や調理器具、衣類などに付着した細菌やウイルスを死滅させたうえで、清潔に保ちつつ保管できるものです。食器や調理器具の消毒・殺菌には、煮沸消毒のほか、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いる方法もあります。
一方、消毒保管庫や消毒殺菌庫では紫外線やオゾン、熱風などによる消毒や殺菌を行います。消毒・殺菌後に薬品が残留することがなく、安全性が高い保管方法です。実際に、文部科学省が出している「学校給食衛生管理基準」では、食器や調理器具を確実に洗浄したあと、熱風保管庫などを用いて適切に保管するようガイドラインが設けられているのです。
また、厚生労働省が発表している「大量調理施設衛生管理マニュアル」でも、流水で洗浄したあと、80℃で5分以上加熱するか、同程度の効果がある方法で殺菌することが求められています。食器や調理器具を洗浄・殺菌したあとは乾燥させ、保管には消毒保管庫などを使用することも推奨しています。
1. 感染対策では食器や調理器具の消毒・殺菌が重要
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、飲食店では来店するお客様に安心して食事をしてもらうためにも、これまで以上に対策を徹底する必要があります。特に食器や調理器具を介して感染が広がらないよう、しっかり消毒・殺菌することが大切です。
第一に、スタッフが手洗いを徹底することは不可欠。ただ、感染者が食器や調理器具の近くで咳やくしゃみをした場合、ウイルスが飛んで付着したままになっていることも考えられます。新型コロナウイルスは食器類などの上でしばらく生存できるといわれているため、食器や調理器具を介して感染が起こる可能性が否定できません。
そのため、ウイルス対策としては食器洗浄機や消毒殺菌庫・消毒保管庫などの使用がより有効的です。
2. 消毒殺菌庫・消毒保管庫の種類
食器や調理器具に付着したウイルスを消毒・殺菌できる消毒殺菌庫や消毒保管庫にはいくつか種類があります。それぞれ特徴が異なるため、ここでは紫外線殺菌庫とオゾン殺菌庫、熱や蒸気を用いた消毒保管庫について詳しく解説するとともに、パススルータイプのものについても紹介します。
2.1 紫外線殺菌庫
紫外線殺菌庫は、可視光線よりも波長が短い紫外線を用いて殺菌を行う機器です。庫内に設置された殺菌ランプから照射される紫外線によって、中に収納している食器や調理器具の表面に付いた細菌やウイルスなどを死滅させます。
紫外線が細菌やウイルスのDNAそのものに損傷を与え、増殖できないようにする仕組みを利用し、常温で処理できるのがメリット。薬剤などを使用するわけではないため残留物もなく、環境に優しいことも特徴のひとつです。紫外線殺菌庫は、細菌やウイルスなどを殺菌する効果が高いだけでなく、省エネも実現しています。
2.2 オゾン殺菌庫
オゾン殺菌庫は酸素原子が3つ結合した気体である「オゾン」を利用して殺菌する機器です。酸素原子3つを持つオゾンは酸素原子2つの酸素よりも不安定で、1つの酸素原子がほかの原子と結合して酸化させる力が強いことが特徴。オゾン殺菌庫は、この酸化力が強いオゾンを利用して細菌などを分解させます。
紫外線殺菌庫でも、紫外線を庫内で乱反射させて食器や調理器具をまんべんなく殺菌することが可能です。一方で、オゾン殺菌庫ではオゾンが気体だということもあり、紫外線が当たりにくい部分にも届きやすく、特に複雑な形の食器や調理器具の殺菌に高い効果を発揮します。また、オゾンには脱臭効果も期待できます。
2.3 消毒保管庫(熱・蒸気)
消毒保管庫は、高温の熱風や蒸気などを庫内に一定時間循環させることで殺菌する仕組みです。消毒したあとは湿気を排気して乾燥運転も行うため、食器や調理器具をしっかり乾燥させた状態で保管できます。
厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、80℃で5分間以上加熱することが推奨されています。また、殺菌後は乾燥させたうえで清潔な保管庫を用いて衛生的に保管することも定めており、消毒保管庫はまさに最適な機能を備えたアイテムです。
この「80℃で5分間以上の加熱」という基準を満たす運転が可能な消毒保管庫が、各メーカーから販売されています。
2.4 パススルータイプは感染防止により効果的
食品を扱う厨房では、食材の搬入から下処理、調理を経てお客様に提供し、使い終わった食器や調理器具を回収して洗浄するまで一連の流れがあります。食中毒および感染症対策を徹底するためには、汚染作業区域と非汚染作業区域を分け、それぞれの導線が重ならないよう設計することが必要です。
洗浄していない食器や調理器具を、そのまま非汚染作業区域である調理場へ持ち込めば感染リスクが高まります。そのような状況下で効果的なのがパススルータイプです。パススルータイプは前後の両面に扉がついているもので、両側から出し入れができます。
洗浄を終えた食器や調理器具を汚染作業区域である洗い場側の扉から入れ、消毒や乾燥を終えて清潔な状態の食器や調理器具を非汚染区域側から取り出せれば、より衛生的です。
3.消毒殺菌庫・消毒保管庫は中古ならお得に手に入る
お客様の口に入る食材を扱い、料理をして提供するのが仕事の飲食店では、これまでも衛生管理に気を配ってきた経営者も多いでしょう。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大とともに今まで以上に徹底を求められているため、消毒殺菌庫や消毒保管庫の購入を考えている人もいるはずです。
ただし、こうした機器は気軽に購入できるほど安いものではなく、新品ならばコンパクトなものでも40万円以上はします。しかし新品でなくても、リーズナブルな価格で出回っている中古品で十分対応できます。
たとえば、「タニコーのNHE-15AS」という機器は定価で購入すれば約70万円程度です。ヤマチューでは、その未使用状態の中古品を28万5,000円で販売しています(2020年8月13日現在)。このように、一度使用するつもりで設置したものの、実際には使わずに保管してあっただけの未使用新古品が、半額以下の価格で出回ることも珍しくありません。
なにかと設備投資に費用がかかる飲食店にとっては、リーズナブルな価格で手に入る消毒殺菌庫や消毒保管庫の中古品はありがたい存在です。
4.飲食店で行うべき感染防止対策
食器や調理器具を適切に消毒・殺菌できるアイテムをそろえたうえで、実際に働くスタッフも感染防止の対策を徹底することが必要です。そこで、飲食店で行うべき感染防止対策の4つのポイントを詳しく解説します。
4.1 手洗いの徹底・マスクの着用
食品を扱う立場として、従業員それぞれが感染防止に努めなければならないのはいうまでもありません。ウイルスはどこに付着しているか目には見えないため、第一にこまめに手洗いをすることが大切です。また、加熱調理を行う厨房内は暑いことも多いですが、基本的に飛沫防止対策としてマスクやフェイスシールドなどを着用する必要もあります。
ただ、従業員だけが手洗いを頑張っても、不特定多数のお客様が店内に出入りすることでウイルスが入ってくるリスクは増える可能性があります。そのため、お客様にも手指の消毒に協力してもらいましょう。
従業員の安全を確保するとともに、お客様に安心して食事を楽しんでもらうために、従業員とお客様双方が手洗い・消毒を徹底する意識を持ち、適切に実行することが大切です。
4.2 店内設備の定期的な消毒・換気
店内設備を徹底的に消毒し、衛生管理をしっかり行うことも感染防止に大切なポイントです。一般社団法人日本フードサービス協会から発表されている『外食業の事業継続のためのガイドライン』では、テーブルやイス、メニューなどについては、お客様が入れ替わるたびに消毒することが推奨されています。
また、多くの人が触れる可能性のある券売機やセルフドリンクバーなどの設備も、定期的に殺菌・消毒することが大事です。もちろん、厨房内の設備やスタッフルームも忘れず消毒する必要があります。
ウイルスを店内に滞留させないためには、店内の換気も徹底することが大切です。店舗の状況を考慮しながら、ドアを開放したままにしたり、換気扇を常時オンにしたりなど、適切な換気の対策をとるようにしましょう。
4.3 ソーシャルディスタンスの確保
新型コロナウイルスの感染防止のためには、店内でソーシャルディスタンスを確保できるように努める必要もあります。座席の調整が可能ならば、人との距離を最低でも1m、できれば2m空けられるように減らしたり、向かい合って会話をすることがないよう配置を変えたりするのも対策のひとつです。
テーブルを動かせない造りになっている場合は入場制限をして、適切な間隔を取れるよう配慮して席に案内する方法もあります。また、席と席の間に、パーテーションや飛沫防止パネルを設置することも有効です。順番待ちをしているお客様にもソーシャルディスタンスを確保することの重要性を理解してもらい、協力を求めましょう。
4.4 従業員の健康チェック
店舗で新型コロナウイルスを拡散させないためには、そもそもウイルスを持ち込まないように努めることが重要です。市中感染が広がれば、気をつけていたとしても誰がどこで感染するかわかりません。
そのため、まずは健康管理のひとつとして、従業員は出勤前に必ず体温を測るようにしましょう。もし、平熱よりも高い状態や、のどの痛みや鼻水が出る、味覚・嗅覚異常があるなど感染が疑われる場合は就業禁止にすることが求められます。
感染が判明した場合、本人はもちろん、濃厚接触者に当たる可能性のある人も就業を控え、保健所などの判断を仰ぐことが必要です。ただし、ほかの従業員が過度な恐怖心を抱かないように配慮しなければなりません。また、風評被害を受けないように慎重に対応することも大事です。
5.厨房機器を購入するならヤマチューにご相談を!
新型コロナウイルスの感染防止はもちろん、食中毒の発生を防ぐためにも、飲食店では食器や調理器具を適切に殺菌・消毒することが求められます。消毒殺菌庫や消毒保管庫の導入は、その対策として効果的です。
山下厨機は消毒殺菌庫や消毒保管庫をはじめ、厨房で使用する多彩な機器類の中古品を専門に扱っている会社です。自社にて動作確認や洗浄もしっかり行ったうえで提供しています。中古厨房機器の購入やリースを考えているなら、ぜひ山下厨機にお問合わせください。
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