飲食店などで活躍する冷蔵庫や冷凍庫、製氷機やコンベクションオーブンなどは、家庭用の家電とは違い大きさも耐久性も優れています。しかし、長年使用していると部分的に不具合が生じてきて故障の可能性も高くなってくるでしょう。新商品の案内をする厨房機器メーカーの営業マンが頻繁に訪れることもあり「本当に買い替えのタイミングなのか?」と悩むことも多いはずです。
ここでは、多くの飲食店経営者がどんなタイミングで厨房機器を買い替えるのか、処分の方法や買い取りしてもらうときの相場価格をご紹介します。
飲食店の経営者に聞いた!厨房機器を買い替えるタイミングは?
経年劣化や故障したら
経費を節減したいので出来るだけ壊れるまで使います。(男性・31歳・東京都)
厨房機器は特注のものが多く値段が高いので、壊れてから買い替えます。(男性・51歳・千葉県)
コストを考慮すると長く使用したいのですが、劣化や故障の場合はやむなく買い替えを行っています。(男性・45歳・北海道)
使えるのに捨ててしまうのはちょっと考えてしまう。その物自体に寿命がきたときに買い替える。(女性・35歳・静岡県)
機能のアップグレード
最新の機器を使っているという宣伝もできるし、従業員たちのモチベーションも上がるからです。(男性・50歳・神奈川県)
新しい機種の方が省エネで機能的であり、業務の効率化にも役立つからです。(女性・38歳・富山県)
事業の拡大や業態の変更その他
厨房機器を買い替えるタイミングは、事業を拡大する時です。近隣に競合他社がいるような場合、ライバルに負けないために効率性やランニングコストの面でより良い機器が必要になります。(男性・45歳・山口県)
事業の拡大や業態の変更するときに一緒に交換。(女性・49歳・埼玉県)
飲食店の経営者を対象にしたアンケートによると、厨房機器を買い替えるタイミングの大半を占めるのが経年劣化や故障といったものでした。
中でも多くみられた回答には、「完全に故障するギリギリのところまで使う」といったものが多くなっています。
古いものに愛着をもって使用するという人が多いかもしれませんが、ギリギリまで使いたいという本音も隠されているようです。
例えば、「厨房機器は高額だから」「設備投資に回せるお金がない」「経費を節約したい」「減価償却が終わっていない」という声です。
景気回復の兆しをみせる飲食店もあるようですが、実際に純利益を上げながら設備投資にも力を入れられるところは少ないのかもしれません。
基本的な機能を兼ね備えていれば、コストパフォーマンスを考え使い続ける人も多いようです。
いずれにしても一度購入したら「故障する一歩手前まで」「完全に故障してから」と考えている方が多くなっていました。
減価償却の面での厨房機器の耐用年数(種類別)は?
耐用年数とは建物や機器などの固定資産を税務上減価償却する際に、減価償却費の計算の基礎となる年数のことです。
つまり購入した厨房機器は耐用年数だけ経費として計上できます。
冷蔵庫や製氷機など、飲食店の厨房で使う機器は、国税庁によって耐用年数が8年と定められています。
ホテルのレストランの場合耐用年数が10年になることもある
飲食店の厨房で使う機器は、耐用年数が8年と定められていますが、ホテルや旅館の厨房となると、耐用年数が10年になることもあります。
耐用年数が10年と認められるのは、宿泊客のみが利用できる飲食店の場合のみです。宿泊客以外も利用する飲食店の場合は、通常の飲食店と同様、厨房機器の耐用年数は8年です。
不要になった厨房機器を処分する方法は?
厨房機器が急に停止してしまえば、厨房機器の中の食材や使用しないと営業がなりたたないものもあるでしょう。
「そろそろ買い替えか」と考える時期がきているなら、「古いものを処分すること」「新しい厨房機器を購入すること」を同時に考えなければいけません。
飲食店の厨房機器は大きく場所をとるため、故障後に処分をするのも一苦労です。
それなら、いっそのこと買い取りしてもらって、次の厨房機器の足しになれば一石二鳥といえるでしょう。
実は厨房機器は、有名厨房機器メーカーであれば高価買い取りも夢ではありません。
持ち込みせずとも見積もりに来てくれるので、移動の手間も省けるでしょう。
引き取られた後にはきれいにリニューアルされ、動作確認されて次のオーナーのもとに旅立ちます。
なくてはならない厨房機器だからこそ買い替え時を見極めて、お店の営業を止めないようにしなければなりません。
費用をかけて処分する前に、一つの手段として『買い取り』も検討してみてはいかがでしょうか。
不要な厨房機器を業者に買い取ってもらうメリット?
厨房機器を業者に買い取ってもらうメリットは大きく4つあります。
・処分する手間と費用が省ける
・意外な高額が付くことも
・保管場所に困らない
・買い替え費用に充てられる
これらのメリットがある業者への買取依頼ですが、以下の2つのシチュエーションの場合はすぐに業者へ買い取りを依頼するのが理想です。
購入したばかりだがあまり使わない
必要と思って購入した厨房機器が意外と使わなかった、なくても営業に支障がないケースもあります。
特に新規で事業をスタートした場合によくあります。
使わないものを無駄に置いておく必要はありません。
購入したばかりであれば高値で買取してもらえるでしょうから、早急に手放すのも一つの方法です。
サイズが合わない
厨房機器を導入してみたら大きすぎた、逆に小さすぎて作業がしづらい、なんてケースもあります。
作業効率が悪ければそれが利益に直結することもあります。
もし合わないのなら早急に買取してもらい、サイズの合うものを買い替えしたほうがいいでしょう。
厨房機器は高く売れるうちに買い替えを
厨房機器は故障したら買い替えするという方もいるでしょう。
それも一つの方法ですが、故障してからだと営業に支障が出てしまうこともあります。
費用は掛かりますが、長い目で見れば定期的に新しいものに買い替えたほうがいいでしょう。
高く売れるタイミングで買い替えすれば、導入コストも抑えることができます。ただ買取額については業者によっても大きく違うので、より高く買取してもらえる信頼できる業者選びも重要になってくるでしょう。
厨房機器を少しでも高く買い取りしてもらうポイントとは?
買い取り前にピカピカにしておこう
長年愛用した厨房機器は、扉などの手垢・油のとびはね・くすみ・サビなどがみられることもあるでしょう。
多くはステンレス製で汚れも落ちやすくなっています。
毎日のお手入れを欠かさず大切に使用すれば、買い取り評価も高くなります。
特に食品が入る内側は、開閉部分に結露ができパッキン部分にカビが発生することも。
お掃除の際には丁寧にお手入れをして予防したいものです。
付属品を紛失しないようにしよう
購入時に付属していたものを欠かさないことだけでも、買い取り評価額は上がります。
なるべく新品で購入した状態に近いことがポイントです。
取扱説明書や保証書などもあるとより高く評価されます。
使える状態のまま査定してもらう
買い取り専門業者は、必ず使える商品を購入します。
厨房機器は大きく、実際に使用できる状態になるまで時間がかかることもあるでしょう。
「もう買い取りしてもらうから」といって電源を落とすことなく、査定が入るまでは電源を入れたままで待つことが賢明です。
まとめ
飲食店の大きな厨房機器は、長年使用していると消費電力も大きくなってしまい、固定費となる電気代にも影響します。経費削減のためにもいい状態とはいえません。
厨房機器の最新型も、今では省エネ仕様に変更されているものが多くなってきました。
今後、さらに長くお店を維持していく方なら、厨房機器の買い替え時にも注目していくことが必要です。
少しでも新しいものをお得に購入できるように、古い厨房機器の買い取り額からチェックしてもらいましょう。
ちなみに・・・耐用年数を踏まえた厨房機器の買い替えの場合は
機器のトラブルなどで厨房機器を買い換えることもあります。
そこで重要なのが、現在使用している厨房機器を下取りに出すタイミングです。
このタイミングを知るには、新たな耐用年数を求めておくべきです。
現在使用している厨房機器を中古で売った場合、以下の計算方法で新たな耐用年数がわかります。
【未経過分の耐用年数(法定耐用年数−経過した年数)+経過年数×20%=新耐用年数】
※1年未満の端数は切り捨て。切り捨て後の年数が2年に満たない場合は2年
例えば、購入した厨房機器(耐用年数8年)が5間使用されたものであれば、【(8-5)+5×20%=4】となるので、耐用年数が4年になります。
もし9年使われたものなら【8×20%=1.6】となり、端数切り捨て後が2年に満たないので、耐用年数は2年になります。
新たな耐用年数が長い方が、業者は高く買い取る傾向にあるので、新耐用年数が長いタイミングで買い替えを検討すると、効率的です。